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長い絵

金曜日, 2月 18th, 2011

父を悼んでくださる たくさんのコメントありがとうございました。

とても父らしい、いい葬儀でした。

いろいろなことが終わり、今週から通常の仕事に戻っています。

ほんとなら、先月に描き上げるつもりだった長い絵に いよいよ取り掛かることに。

ここのところ、本気のくどい絵を描くのは久しぶり。

久しぶりだと、えーっとどうやって描くんだっけ?と描き始めはとまどっちゃう。

場面も登場人物もたくさん出てくる絵は、ガマンが大事。

だいたいでいいかっていう怠け心を押さえつけて、

お尻の穴を引き締めて描かないとならない。

しかも散らかるのよねー。

パステルも色鉛筆も全部出してあるから、油断すると引っくり返るし、机の上は粉だらけ。

ルンバくんみたいなお絵かきロボットがいるといいんだけど。

まあ、そうなったら仕事もなくなっちゃうからがんばって描きましょう。

これはモエ七月号の綴じ込みになる予定です。

どうぞお楽しみに。

じゃあね!

木曜日, 2月 10th, 2011

戦地から帰る船の中で、父は国に着いたらすぐに結婚しようと決意したそうだ。

そのころ教員をしていた母と父の姉が知り合いで、話はとんとん進み、結婚が決まった。

はじめてのデートの待ち合わせは五反田の駅。

「おれが柱のかげに隠れてみていたらさ、

お母さんはスキップして踊りながらやってきたんだ」

ハンサムな父に母は惚れ、父は全面的に母を頼っていた。

「お母さんの作る飯はほんとにうまい。それにこれが早いんだ」

臆面もなくほめる父の言葉を母はコロコロ笑って聞いていた。

祖母を引き取り、病気の伯父の面倒を見ながら、一日も休まず国鉄を勤め上げた父。

お酒も飲まず、タバコも吸わず、こどもの頃の父は謹厳実直そのもの。

祖母を看取ってからは、母と世界中を旅して回った。

でも不慮の事故で母がいなくなって・・

お父さん、あれからあなたの心の迷走が始まったね。

去年、マイコの結婚式でスピーチしてくれた結びの言葉は

「じゃあね」

今この言葉をこちらから。

「じゃあね、お父さん。

あっちでお母さんと仲良くね。

きっと今度はお母さんが雲のかげに隠れて、身軽になったお父さんがフワフワと登ってく

るのを見ているよ。

お母さんと会ったらさ

『おまえが急にいなくなるから、おれはほんとに大変だったんだ』

って文句をいいなよ」

母から20年、入院後、一旦よみがえってから後はあまり意識もなく、苦しみもさほどない

まま、父は逝きました。

歩け 歩け

金曜日, 2月 4th, 2011

今週はじめは 東京駅付近で「わちふぃーるど」春夏の内見会。

このところの病院通いもあって、毎日電車に乗っている。

思えば今までの私って、ホントに歩かなかった。

絵を描く仕事も文を書く仕事も坐業でしょ。

鶴瀬の工場に行くときだって、もっぱら車だし

近くのアトリエに通うのだって、電動自転車なんかに乗っちゃって。

なにしろうちには車輪がたくさんあるからね。

車輪に頼った暮らしだったの。

だけどこの間、骨折の検査に行ったとき

「骨密度がちょっと低い。骨を作るには食べることと歩くことです

先生に説明されて、「な?るほどね」と納得。

そもそも体が大きかったり、太っていたりすると骨にかかる負担が大きいから、骨が丈夫

になるんだって。

で、肩の骨が折れやすいのは、骨の負担が少ないから弱いんだって。

ほら、他の骨は頭とか重いものを支えなきゃならないけど、肩の骨は手をぶら下げてるだ

けでしょ。

骨にはどんどん負担をかけなくちゃいけないんだよ。

だから歩くこと。じゃんじゃん歩くことが必要なんだって。

と言われても、まだウオーキングをはじめるには至らないけど、できるだけ電車に乗るよ

うにしています。

電車に乗れば、必然的に歩くから。

本も読めるしね。

本に夢中になって、二回に一回は乗り過ごして、降りる駅を通り過ぎちゃう。

でもそれだって、歩くチャンスが増えてラッキー。

体にポイントが貯まるようなものと思えば、いい気分。

あさって日曜は怒涛の書店サイン会のラスト、新横浜の三省堂です。

その後はららぽーとにも行きます。

もちろん電車でね。

ポイントでロボタ

金曜日, 1月 28th, 2011

父のご心配、ありがとうございます。

今のところ 低空飛行で推移している状況です。

さて、巷でも話題のポイントなるものが我が家にもやってきました。

誕生日には エアコンのエコポイントで手に入れた但馬牛ですき焼きパーティ。

そして、私は長年の悲願だった自動掃除機ルンバくんもどきをついに手に入れたのよ。ポイントで!

「ルンバくん すばらしいよ。ぜひ買いなよ」

と友人に言われてから、欲しくてならず、何度訴えても夫に却下されていたものです。

ソファに寝転んで本を読んでいる間に、ルンバくんが部屋中をお掃除。

なんとすばらしい休日の過ごし方ではありませんか。

買うのならともかく、ポイントでゲットなら誰はばかることがありましょう。

でも、それ厳密にいえばルンバくんじゃないの。

お値段はまあ、半額くらいのルンバくんもどき。

だけど機能は一緒でしょって思ってたけど、これがなかなかすごい。

どうすごいかって、ほっておくとくるくる同じ所ばかりを回っている。

ウィンウィンうなりながら、ホットカーペットをめくり上げようと必死になってる。

夫はルンバくんもどきを「ロボタ」と呼んで、リモコンで操縦するのが案外気にいったようだけど、

やっとゴミを拾わせたかと思えば、さりげなく途中で落としてくる。

でも掃除機嫌いのボンちゃんはロボタのことはお気に入り。

ロボタが動き始めると、後を着いて回っています。

うーん、でもこれ自動掃除機っていうにははばかりがあるような・・

なんにもない広ーい部屋ならいいのかもね。

ルンバくんはどうなんだろ?いずれにしても買わないでよかった。

明日は吉祥寺ジュンク堂でサイン会。

どうぞお出かけください。

冬の井の頭公園もいいですよ。

ついでにラシカノイにも寄ったりしてね。

父の幸運

木曜日, 1月 20th, 2011

先週土曜日に 父が倒れた。

病院に着いた時には、すでに人工呼吸器のお世話になっている状態。

「かなり重症の肺炎です。なにしろ93歳ですから、ハードルは非常に高いですよ」

お医者さんは言う。

ひゃー!

93といっても父はちっともぼけていない。

妹より若い人に 至れり尽くせりの面倒をみてもらっていて、

おしゃれで

マイコの結婚式にはマオカラーのスーツを新調し、祝の言葉まで述べてくれた。

父の話をすると誰もが「なんと幸運な!」と感嘆する。

その幸運な父は翌日になると、驚くほど回復した。

呼吸器をつけているので、しゃべれはしないが、こちらの言うことはすべて分かっていて、

「うんうん」と顔で相槌をうつ。

帰るときにはバイバーイと手を振ってみせる。

それが何日か続いたけど、またちょっと悪くなって、今は眠らされちゃっている。

さあ、お父さん、みんなが信じているあなたの強運。

いまこそ発揮するときだよ。

がんばってー!

というようなことがあったので、各所にご迷惑をかけました。

千葉三省堂のあと、柏店にも寄るつもりだったけど、寄れなくなっちゃった。

ごめんね。

でもこれから三週続けて土曜日の本屋さんでのサイン会はしっかりやるつもりなので

どうぞみなさんお出かけください。

あさっては千葉そごう三省堂での開催。二時からですよー。

台湾公演すばらしかったよ!

木曜日, 1月 13th, 2011

公演もほんとにすばらしかったけど、思ったよりずっと大掛かりなのにびっくり。

これはうれしかった。テンション上がるよね。

この公演をまとめてくれたバイオリニストのトレーシィがうんとがんばってくれて、台北の街中に500本

の垂れ幕がはためき、地下鉄にもでっかいポスターが張ってある。

これまたテンション上がっちゃう。

そして、会場はなんと国家戯劇院という格式ある劇場。

中もバルコニーが四階席まであって、まるでオペラ座のよう。

1400人入れる劇場のチケットはほとんど売れているようです。

しかも二回公演よ。

前日の総練習では記者会見も行われ、当日にはもう新聞に練習の模様が載っていた。

ね、こうやって映像を流しなら、ピアノ、バイオリン、チェロ、クラリネットでのカルテットが演奏するという

新しい試みなのです。

本番はもうほんとにすばらしかった!

やっぱり生の演奏は迫力あるね。

はじめてみる『葉っぱのフレディ』はやさしく新鮮でした。

そして大きなスクリーンでのアベコベアの映像もさほど荒れることなく、こちらもなかなかの迫力。

私、絵うまいじゃん。

ダヤンのコマアニメでは観客から笑いも巻き起こり、ちょっとうれしかった。

すべて終わってから、ステージで記念撮影。

ダヤンの曲を作曲してくれたのは山本祐ノ介さん、ご本人は来られなかったけれど、奥様の京子さんが

ピアノ担当です。

フレディの作曲は渡辺俊幸さん。とてもやさしい方です。

監督は長年の付き合いの宇井ちゃん。

宇井ちゃんの作るものはいつも品がよくて、質が高い。

私の隣のブルーのドレスがトレーシィよ。

みなさん、すてきな公演をありがとう!

そのうち日本でもこの公演ができるといいなあ。

もうじき、もっとたくさんの写真がホームページでアップされるから、そちらも見てみてね。

再見!

2011年 明けましたね

木曜日, 1月 6th, 2011

おめでとうございます!今年もいい年になりますように!

みなさん、どんなお正月だったかな。

私は夫と娘夫婦、ボンちゃん、黒猫カフェと蓼科へ。

放浪猫のランちゃんは音沙汰なしですが、風の便り・・というか

おしっこの匂いによれば、イノカシラでしっかり生き抜いているようです。

天気予報に反して蓼科は雪も少なく、道もガラガラ。

平穏無事なお正月だったけど、収穫もあった。

まだ完全じゃないけど、肩が回るようになったの。

秘訣は左手だけじゃなく、右手も一緒に上げること。

自主トレやってて、肩がコキッと回った瞬間がはっきり分かったよ。

「すごい進歩!もうだめかと思ったけど乗り越えましたねー」

って、今日の初リハビリでもほめられちゃった。

さて明日からは台湾です。

音楽会、楽しみ。あと、羽田の国際線ターミナルも楽しみー。

今年もあとわずか

月曜日, 12月 27th, 2010

空気もひんやり、やっと年末らしい気分になってきました。

今年はいいこと、いやなこといっぱいあったなあ。

結婚した娘は引越して、昨日はにぎやかにそのお披露目。

動物病院の上だから、てんかん持ちの黒猫も安心だし、

広いロフトがあってうらやましい。

骨折した肩はまだ満足に動かないけど、リハビリ続けてるし、

ひと月ぶりに泳いだら・・うん、前より動きがよくなってる。

ま、一歩一歩だよね。

レーシックの調子もいいみたい。

思えば、体改造の年でもありました。

そう、春にはボルネオにも行ったっけ。

宮崎での講演は、自分のはともかく、横塚さんの講演やそのあと出た質問などで、

ああ、知らないことがいっぱいだ

もっとボルネオのこと知らなくっちゃと、「ボルネオノート」を作ることにした。

来年は『モエ』に掲載した『森の音を聞いてごらん』を絵本にしたいと思っています。

今日は台湾で開催される『ダヤンの音楽物語』の映像を監督が持ってきてくれました。

雲がゆっくり流れて月を隠したり、桜がハラハラ雪に変わっていったり、骨たちが実にうれしそうに笑いながら踊ったり、ダヤンとイスの掛け合いもすごーく楽しい。

そして圧巻は「月に聞かせる音楽会」

みんなちゃんと演奏していて、音がなくても音楽が聞こえてきそうです。

本番が楽しみ。

来年は日本での公演もやりたいものです。

というように、今年は来年につながって、月日は流れてゆくのです。

どうぞみなさんよいお年をお迎えください!

?

「ダヤン、クラヤミの国へ」ができたー

木曜日, 12月 16th, 2010

昨日、ほるぷの編集の方がアトリエに持って来てくれた。

わーい、新しい本の匂いだ。

ジタンのことを書きたくて作り始めた本だけど、バニラの誘拐を発端に

洞窟をめぐってのまとまった冒険物語になった気がする。

これでジタンのこともすっきりしたし、キマイラやバニラの立ち位置もはっきりしたし。

ああ、よかった。

これからダヤンとジタンには、じゃんじゃん冒険をしてもらいましょう

ということで、新しいシリーズの第一弾になったのもうれしい。

案外 長編を読んでいる小学生も多いので、高学年から読めるように

むずかしい字にはルビも振ってもらったから、冬休みにぜひ読んでね。

ちょっとしたお楽しみとしましては・・

カラーの表紙をめくってごらん。

アズキ色に肉球の地紋が渋くてかわいいよ。

そして本文にないポストカードのおまけ付き。

年が明けたら、書店でのサイン会もいっぱいあります。

ホームページを見てみてね。

「アベコベアの月」の音楽会

金曜日, 12月 10th, 2010

ふと気づけばもう師走。

早くも来年の話になるけれど、年明け早々一月九日に台湾でダヤンの音楽物語が開催されます。

まだ監督の絵コンテを見ただけだけど、すごーく楽しそう!

それぞれの絵はゆるゆる動き、冒頭で眠ってしまうダヤンのコマ絵は眠りながら笑ったり、そのそばを金

魚鉢を持ったフールが流れていったり、イスとダンスを踊ったり。

絵に合わせて作曲される曲目も 「謎のフーガ」 「可愛いスケルツォ」 「骨のレントラー」

「食欲のアダージョ」と題名からして、そそる。

なんていうけど、この中で分かるのはフーガだけで、レントラーもスケルツォもアダージョも

どんなタイプの曲なのか分からない。

映像に合わせたナレーションとピアノ、バイオリン、チェロ、クラリネットの四重奏の生演奏も楽しみ。

残念ながら、日本でのチケット販売はしていないけれど、台湾のチケピでは買えるそうです。

といわれても困るでしょうが、そのうち日本でも開催されるといいね。

そして再来週18日には宮崎の宮日会館で

「ボルネオの森を守る」のパネル展示とトークショーがあります。

無料なので、お近くの方は見にきてね。