毎日毎日彫りに彫っている。
すべての絵を白と黒に置き換えていくのは難しいけど、面白いといえばこんなに面白いことはない。
もう家に帰ってテレビを見ていても人物などを白と黒に置き換えている。
だんだん慣れてきていてもどうしたらいいかパニックになることもある。
それでガシガシ闇雲に彫って、案外思わぬ効果があがったりもする。
ニードルのようなクレイボード専用の刀の他に皮版画で使っている彫刻刀も使うようになった。
うまくいっている・・と思う。もう三分の一を越えた。
来週は折り返し地点だ。なんとか間に合うといいが。
終わると手は刀を持ったまま固くなり、顔は鬚がはえたようにくわんくわんになっている。
綿のように疲れ、毎日夢も見ずに眠る。
早く終われ!と思うと共にいつまでも終わるな!と思う。